水いぼの症状…かゆみ・痛みは?
皮膚と同じ色の1〜5mm程度の隆起が多数現れます。
感染した初期は小さく、徐々に大きくなっていきますが、1cmを超えることはほとんどありません。
水が入っているように見える柔らかい光沢のあるいぼで、かゆみや痛みは生じません。
いぼが大きくなると、中心部がへこむという特徴があります。
引っ掻いたり、ぶつけたりすると水疱が壊れ、炎症が起こってから消えますが、時には炎症が化膿することもあります。
発疹が次々と広がる速度が速いため、一定期間は数が増え続けますが、数ヶ月後には自然と消えていきます。
体の免疫反応により消失すると考えられていますが、詳細はまだ明らかになっていません。
水いぼ(伝染性軟属腫)とは
正式には伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)と言います。
伝染性軟属腫ウイルス(molluscum contagiosum virus; MCV)が表皮角化細胞に感染することで発症し、潜伏期間は14〜50日です。
このウイルスは健常な皮膚には感染せず、微細な傷や肌荒れ、乾燥肌などで皮膚のバリア機能が破綻した部分から感染します。
また、免疫機能が低下している場合も感染しやすくなります。
小児の体幹部(胸、腹、背中、股など)や四肢(腕や脚)に多発し、2〜12歳の子どもに多く見られます。
特にアトピー性皮膚炎の患者様にはできやすいです。
水いぼはうつる病気?原因は?
「伝染性軟属腫ウイルス」が原因です。
皮膚表面の傷や毛穴などからウイルスに感染し、小さく光沢のあるいぼが複数現れます。
水いぼは自分の体だけでなく、他の人にも感染する可能性があり、引っ掻くと水いぼの中にある「モルスクム小体」と呼ばれるウイルスを含んだ塊が飛び出し、感染が広がります。
水いぼのあるお子さんと接する際には、直接触れないように注意が必要です。
大人の水いぼ
健常な大人に伝染性軟属腫が多数見られる場合、易感染性の原因がある可能性があります。
水いぼの治療方法
摘出
ピンセットのような道具を使って、直接摘出します。
小さな水いぼが多数ある場合には、数回にわけて行います。
液体窒素
液体窒素を水いぼに当てて凍らせます。
この方法は痛みが強く、水ぶくれや血豆ができる可能性があります。
水いぼができた時プールは入れる?
水いぼに関する学校感染症(伝染性軟属腫)に関する統一見解では、「幼児・小児によく生じ、放っておいても自然に治ることもありますが、治るまでには長期間を要するため、周囲の小児に伝染することを考慮して治療します。プールなど肌が触れ合う場ではタオルや水着、プールのビート板や浮き輪の共用を控えるなどの配慮が必要です。この疾患のために学校を休む必要はありません。」
とされています。
したがって、学校を休む必要はありませんし、プールには入れますが、水いぼがある時にプールを利用する場合には、上記の配慮をしながら周囲の子どもに直接肌が触れ合わないよう注意が必要です。